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死霊のはらわた [アメリカ映画(80s)]


The Evil Dead (1981)

映画史に残るホラー映画のマスターピース。今更語る必要もありませんが、この映画がその後の映画界に与えた影響は計り知れません。サム・ライミ監督の独特の演出技法、不思議な捉え方をするカメラアングル、スピード感のある編集....近年の映画制作にはこれら技法が使われていることがよくあります。

サム・ライミは、ミシガン州で生まれ、ミシガン大学入学しました。そこで知り合ったのが、コーエンという風変わりな兄弟とブルースキャンベルというちょっとカッコいい俳優志望の学生でした。彼らは意気投合し、自主制作映画を次々と作り続けます。予算の制限もありホラーというジャンルがおおかったのですが、スピード感のあるライミの演出とひねりの利いたコーエン兄弟の脚本はその頃から健在だったそうです。

サム・ライミは、このチームで32分の短編ホラーを完成させます。この映画は「Within The Woods」というタイトルで学生の間では話題になりました。そして、資金をかき集めスケールアップした映画を完成させようと言うことになり、「The Evil Dead」の撮影が決定したのです。

スタッフは、ライミの兄弟やキャンペル、コーエンの家族などが参加し、数千万円という予算ではじまりました。しかし、撮影場所である山小屋へ続く道がぬかるんでいて、そこにひいた砂利代で制作費の半分近くがなくなってしまいました。彼らはお金ではなくアイデアを費やします。カメラが池をなめるように進むカットは、ステディカムで撮影したかったのですが、木の枝を二人で持ち、真ん中にカメラを据えるというローテク(シェーキーカムと呼んだ)技術でしのいでいます。Evil Deadと化した役者のメイクは短時間で済ませるためキッチン用の手袋など簡単に手に入るものを多用しました。

映画自体はかなりの低予算で完成しましたが、そこに込められたエネルギーは、今映画を見ても伝わってきます。映画は予想通り大ヒットし、世界中で公開されました。日本ではヘラルド映画が上映権を得、小規模に上映が行われましたがヒットしました。そして映画関係者やアーティストに支持され口コミで話題になりました。

私が一番好きなシークエンスは、主人公アッシュが婚約者にペンダントを渡すところです。このシークエンスの前に彼女が近づくと寝ているふりをするシーンがあります。この幸せな二人を表すシーンと対になる悲しいシークエンスはライミの冴えた演出の代表例です。そして、このシーンでキーになるペンダントは後々までストーリーに絡んで行きます。

映画はその後、続編が制作され、パート2が「Evil Dead 2 : Dead by Down」(1987)、パート3が「Army of Darkness」(1993)というタイトルです。日本ではパート3だけ「キャプテン・スーパーマーケット」という珍題が付けられとても悲しい思いをしました。

サム・ライミは、その後いくつかのホラー映画を監督し、今や「スパイダーマン」でトップ監督の仲間入りを果たしました。Celia Abrams、The Master Cylinder、R.O.C. Sandstorm、Roc Sandstorm、Alan Smithee Jr.という別の名前で様々な制作活動に参加しています。最近では「The Juon」などをプロデュースしドル箱映画人として人気を博しています。

コーエン兄弟は、独自の道を歩み「ファーゴ」でアカデミー賞を受賞しました。ライミとの交流は今でもあるようで、コーエンの出世作「未来は今」ではライミは第2監督をしています。

ブルース・キャンベルは、その後のライミ作品には必ず出演しています。そしてコーエン兄弟の映画にも時々カメオ出演しています。昨年発売された「The Evil Dead」のSpecial Edition DVDの特典映像にはキャンベルの今が収録されていました。彼はテレビドラマに出演しながら「ホラー映画」のコンベンションに招待されサイン会などを行い収入を得ているようです。ちなみに「スパイダーマン」では名付け親のリングアナウンサー役として登場していました。

ライミは2006年に「The Evil Dead」のリメイクを予定しています。どんな映画になるのか今から楽しみです。


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コメント 5

jedioki

「XYZマーダーズ」のDVD化が待ち遠しいです・・・
by jedioki (2005-06-24 01:16) 

あゆみ

ホラーか・・・リングの予告だけでお風呂が怖くなった私にはなかなか踏み込めないジャンルです・・・。目を開けての洗髪(開眼洗髪)が定番化しましたが・・・これを機にホラーデビューして一皮剥きます。
by あゆみ (2005-06-24 01:30) 

DSilberling

こんにちは。
ホラーというよりは名作としてみてほしいです。「XYZマーダーズ」発売してほしいですね。
by DSilberling (2005-06-24 18:32) 

Naka

こんばんは。大好きな作品です。
昨年初めて観たのですが、
ライミ監督の想像力の豊富さと、映画作りの情熱に感動しました。
いかにも低予算なのに、この表現力は天才的ですね。とても怖かったです。
1が一番怖かったけど、2、3と進むにつれて、
ブルース・キャンベルの演技が過激に、コミカルになっていくのも楽しかったです。リメイク作品は、ぜひ映画館で見たいです♪
by Naka (2005-07-27 23:40) 

DSilberling

こんにちは。サム・ライミの魅力は、ホラーにコメディを取り入れているところです。もちろん「スパイダーマン」にも両方の要素がきっちりと入っていますね。「死霊のはらわた」シリーズは、2も3も面白いですね。3の邦題はどうかと思いますが....
by DSilberling (2005-07-28 17:01) 

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